現在の会社に入社してから、気づけば30年以上が経過しました。この長い年月を振り返ると、何よりも大切だったのは、「まずは3日」という小さな目標を積み重ねていった結果だったと感じます。
最初は簡単に思えるこの「3日」が、後に長いキャリアを築くための礎となりました。
私はもともと新卒でこの会社に入ったわけではなく、異なる業界からの転職組でした。バブル崩壊後の時期で、「学校を卒業しても仕事が見つからない」という厳しい現実が語られ始めていた時代。そんな中、幸運にも紹介を受けて現在の会社に入社することができました。
そして、新人として入社した際、先輩社員から教わった「まずは3日」という考え方が、今も私の働き方の基盤となっています。この教えが、私をここまで支え続けてきたのです。この記事では、私がどのようにして「まずは3日」を実践し、それがどのように永年勤続へとつながったのかをお話ししたいと思います。
新しい環境への不安と「3日」の力
入社当初は、転職そのものは順調に進みましたが、いざ働き始めると、業務の内容や新しい環境に対する不安が次々と押し寄せました。この職場で本当にやっていけるのか、他の社員とうまくやっていけるのかと、心配でたまらなかったことを覚えています。
そんなとき、先輩社員が言ってくれた言葉が、今でも心に残っています。
「まずは3日。それが続けば1週間、さらに1か月、そして3か月続けられたら、もう辞めることはないよ」というアドバイスでしたが、この言葉に励まされ、私は何とか毎日を乗り越えようと努力しました。
最初の3日間は、何もかもが新しく、戸惑いや不安でいっぱいでしたが、3日目を過ぎた頃、少しずつ「自分が何を知らないのか」が見えてきました。何を学ぶべきかが分かり始めたことで、次のステップへと進む勇気が湧いてきたのです。
その後の1週間は、業務の流れや同僚とのコミュニケーションに少しずつ慣れ、自信が芽生え始めました。
そして1か月が経つ頃には、まだ未熟ではあるものの、自分なりに業務をこなせるようになり、初めて「自分もここでやっていけるかもしれない」と感じることができました。
さらに3か月が過ぎると、仕事の流れにも慣れ、自信を持って業務に取り組むことができるようになりました。この段階までくると、自分自身の成長が実感できるようになり、さらなる挑戦への意欲が高まりました。
継続がもたらす安心感と自信の積み重ね
「まずは3日」という目標を達成したら、次は1週間、そして1か月を目指して努力してみることが大切です。
1週間続けることで、次第にその仕事に慣れてきて、徐々に安心感が生まれます。1か月が経過する頃には、自分なりの仕事のリズムができ、不安も大幅に減っているでしょう。そして、3か月が経てば、業務に関する理解が深まり、同僚との関係も安定し、仕事に対する自信がより一層強くなります。
時間が経つにつれて、最初に感じた不安や戸惑いは少しずつ薄れていきます。むしろ、それが挑戦する勇気や、自分自身を成長させる原動力になっていくのです。
どんなに難しいと感じることでも、「まずは3日」を乗り越えることで、新たなステップに進む自信が得られます。
そうして得た自信は、次の挑戦に向けての強い支えとなり、最終的には長期的なキャリアの基盤となるのです。
長続きの秘訣:日々の積み重ねが未来を変える
仕事に限らず、新たな挑戦を続けるためには、「まずは3日」という小さな目標を設定することが非常に効果的です。最初の3日間をしっかりと乗り越えることで、不安や戸惑いは自然と薄れていき、次第に自信を持って物事に取り組めるようになります。
そしてそこから1週間、1か月、3か月と続けていくことで、自然と自分の中にリズムができ、長続きするようになります。
どんなに大きな目標でも、小さな一歩から始めることで達成可能になります。この「3日間の努力」は、確実にあなたの未来を変える力を持っています。どんなに困難な状況でも、最初の一歩を踏み出し、それを続けることが成功への鍵です。
長年同じ職場で働き続けられた理由を振り返ると、やはり「まずは3日」という習慣が私を支えてくれたと感じます。どんなに厳しい状況でも、「まずは3日」を目標にして粘り強く続けることで、やがてそれが自分の財産となり、成長への道筋を示してくれます。
これから何か新しいことに挑戦しようとしている方も、まずは「3日」を目標にしてみてください。この小さな一歩が、あなたの未来に大きな変化をもたらしてくれるでしょう。継続は力なり、日々の努力が積み重なった時、あなたは確かな成長を手に入れることができるはずです。
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