宮崎県の伝統的なお菓子「ねりくり」をご存じでしょうか?蒸したさつまいもとお餅を混ぜ合わせ、きな粉をまぶして作るこの素朴なお菓子は、都城市を中心とした地域で古くから愛されてきました。優しい甘さと柔らかな食感が特徴で、手作りの温かみを感じられる一品です。
この記事では、「ねりくり」の由来や家庭でも簡単に作れるレシピをご紹介します。
ねりくりの歴史と背景
「ねりくり」は江戸時代から宮崎県南部で親しまれてきた伝統的なお菓子です。その起源は、お正月に余った餅を無駄なく活用する知恵から生まれました。畑で育てたさつまいもを加えたことで、腹持ちがよくエネルギー源としても優れており、農作業の合間の軽食や子どものおやつとして多くの家庭で作られていました。
また、地域によっては「ねったぼ」や「からいも餅」といった別名で呼ばれることもあり、宮崎だけでなく九州各地で親しまれています。
その素朴な味わいは今も変わらず、地域の特産品としても注目されています。
家庭で作れる「ねりくり」の基本レシピ
というわけで、これが「ねりくり(芋入れた餅)」だようさ兄さん。地域によってねったぼ、ねったんぼ、ねったくりとも言うよ。ちょっと練りすぎて粘着力がすごいよ。 pic.twitter.com/i4yadCYeTF
— サイコ (@1755hral) December 31, 2024
材料(約4~6人分)
- 餅:200g
- さつまいも:中サイズ1~2本
- きな粉:適量
- 砂糖:お好みで
作り方
- さつまいもを柔らかく蒸す
皮付きのままさつまいもを蒸し器または鍋で加熱し、柔らかくなったら皮をむいてつぶします。 - 餅を加熱して柔らかくする
餅を電子レンジや鍋で温め、柔らかくします。耐熱容器を使用し、焦げないよう注意してください。 - さつまいもと餅を混ぜ合わせる
つぶしたさつまいもと餅をボウルに入れ、手やスプーンを使ってしっかりと練り合わせます。甘さを好む場合は、ここで砂糖を加えます。 - 形を整える
練り上がった生地を適当な大きさに丸めたり平らにしたりして成形します。 - 仕上げにきな粉をまぶす
全体にきな粉をまぶして完成です。温かいままでも冷ましてからでも楽しめます。
アレンジと楽しみ方
「ねりくり」は材料もシンプルで自由にアレンジがしやすいお菓子です。黒ごまを加える、少量の塩を振って甘じょっぱい風味にするなど、好みに合わせたカスタマイズも可能です。また、冷蔵庫で冷やすと少し締まった食感になり、違った味わいが楽しめます。
また地元では家庭だけでなく、和菓子店やイベントでも「ねりくり」が提供されることがあり、お土産として購入する人も増えています。
ねりくりの魅力を引き立てる食べ方のアレンジ
「ねりくり」の素朴な味わいは、シンプルだからこそ幅広いアレンジが楽しめる点でも魅力的です。例えば、以下のようなアレンジが考えられます。
- 黒蜜や抹茶パウダーをトッピング
甘さを引き立てる黒蜜や抹茶パウダーを加えると、和スイーツとしてさらに魅力が増します。 - 焼き目をつける
フライパンやトースターで軽く焼き目をつけることで、香ばしさが加わり一味違った風味が楽しめます。 - 塩味アレンジ
甘さ控えめにして塩味を強調すると、おやつだけでなく軽い食事としても楽しめます。
こうした工夫をすることで、「ねりくり」をさらに多くのシーンで楽しむことができるでしょう。
ねりくりの呼び名は地域で異なる?その土地ならではの文化
「ねりくり」や「芋もち」と呼ぶ地域もあるそうです。農水省が作り方などを紹介していますので、ぜひ作ってみてください❗️
なお、#小林市 ではスーパーでも売っていたりします😁✨
■うちの郷土料理(農林水産省)https://t.co/4WLJI1qPSs pic.twitter.com/F5hUrzqXS9
— よかとこ小林市(宮崎県小林市公式) (@yokatoko_KB) January 6, 2025
「ねりくり」は、宮崎県を中心に作られてきた郷土菓子ですが、実はその呼び名が地域によって異なることをご存じでしょうか?
例えば、同じ宮崎県内でも都城市では「ねりくり」と呼ばれますが、隣接する鹿児島県では「ねったぼ」という名前が一般的です。
また、熊本県や他の九州地方では「からいも餅」という呼び方も見られます。
こうした名前の違いは、地域ごとに方言や生活文化が反映された結果であり、それぞれの土地で親しまれてきた歴史を感じさせます。
- 「ねったぼ」(鹿児島県)
「ねったぼ」という名前は、「練ったもの」を意味する鹿児島の方言から来ているとされます。材料や作り方は基本的に「ねりくり」と同じですが、地域によって甘さや成形の仕方に微妙な違いがあるようです。 - 「からいも餅」(熊本県など)
熊本や九州北部では、さつまいもを「からいも」と呼ぶことから「からいも餅」と名付けられました。この呼び方は、さつまいもが九州全体で栽培されてきた歴史と密接に関係しています。
こうした名称の違いは、その土地ごとの文化や暮らしぶりを感じることができ、同じ料理でも呼び名によって新鮮な発見があります。
まとめ:地域に根差した「ねりくり」の多彩な魅力
宮崎のねりくり、最高 pic.twitter.com/ReXJApNksU
— shuo (@1Shuo) January 3, 2025
宮崎の郷土菓子「ねりくり」は、シンプルな材料と作り方で誰でも簡単に作ることができます。その歴史や地域ごとの呼び名、アレンジ方法などを知ると、さらに奥深い魅力を感じられるでしょう。
また「ねりくり」は、素材の素朴な味わいを活かしつつ、各家庭や地域ごとに異なるアレンジや呼び名で親しまれてきました。その背景には、宮崎だけでなく九州全体の食文化や人々の暮らしが深く関わっています。
主なポイント
- 地域による呼び名の違い
「ねりくり」「ねったぼ」「からいも餅」と、同じ料理でも異なる名前で愛される背景には、方言や生活文化が反映されています。 - 家庭でも簡単に作れるレシピ
さつまいもと餅、きな粉というシンプルな材料で作れるため、初心者でも気軽に挑戦できます。 - アレンジの幅広さ
黒蜜や焼き目をつけたバリエーションなど、自由な工夫で楽しみ方が広がります。
「ねりくり」は、宮崎を訪れた際のお土産や地元の食文化を知るきっかけとしてもおすすめです。また、自宅で作ることで、その素朴な美味しさを再発見できるでしょう。
自宅での手作りはもちろん、宮崎を訪れた際には地元の和菓子店で本場の味をぜひ楽しんでみてください。
素朴でありながら温かみのあるこの郷土菓子が、心も体も満たしてくれること間違いなしです!
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