長年働いて年齢を重ねても未だに平社員。これって恥ずかしいことなのでしょうか？
今回取り上げるテーマは、「平社員として生き生きと働く人たちの特徴」についてです。
あたなは『出世』と聞いて、どのような感情を抱かれますか？
- 早期に昇進して、経済的に余裕ある暮らしをしたい
- 権力を手にし企業を牽引したい
- 平社員のままだと他人から無能だと見なされることが恥ずかしい
- 昇進に伴う負担が嫌なので、出世する気が起きない
- 自分のスキルに自信がなく、昇進試験に踏み切れないでいる
一人一人が持つ出世に対する個々の思いは様々だと思います。
私自身は人生を喜びに溢れたものにするために、「目標を定め、それに向かって挑戦し続ける」ことが重要だととらえています。しかし、それが必ずしも出世と直結するわけではありません。
平社員であっても明確な目標を持ち、それに取り組むことができますし、「性格」「目指すべき目標」「将来に対するビジョン」によっては、平社員の立場の方がメリットがある場合も考えられます。
そこで今回は、「平社員が適している人の特徴」を7つ、共有したいと思います。
- 平社員の立場が自分に合っていると感じる人
- 管理職としての役割を担うことに興味がもてない人
- 平社員の身分であっても企業で必要とされる存在になりたい人
このような方は、あなたの人生設計における選択の幅を広げるヒントになるかもしれません。
平社員に適した人々の７つの特徴
特化した分野に深く取り組みたい方
第1の特徴は「特化した分野に深く取り組みたい方」です。
役職が昇進することで、業務の範囲は幅広くなる一方、専門性を追求することが難しくなります。個別のスキルに特化し続ける意欲がある場合、上級職に就くよりも実際にその技術を活かせる職場で活躍する方が合っているといえます。
また、長年にわたり一つの分野だけを極め続け、その能力が突出している人は、どのような年齢であろうと実務で高く評価されます。
出世する機会があるにしても、部下を持たないような役職、たとえば特命担当係長やスタッフ上席を目指すことをお勧めします。
人とうまくコミュニケーションを取るのが苦手な方
第2の特徴は、「人とうまくコミュニケーションを取るのが苦手な方」です。
部下を擁する立場にあると、彼らの管理が必要になり、進捗監視や課題解決のための指示・指導が求められるため、スムーズなコミュニケーションがなければ成果を上げることが困難です。さらには経営層としての仕事では、社長や主要な取引先など、多様な関係者に対する説明責任も伴い、コミュニケーション能力が一段と求められます。
従って、「できるだけ他者とのかかわりを少なくし、単独で作業を終えたい」と考える方には、黙々と自己の仕事をこなす平社員の役割が向いているといえます。
職場関係の交流を限りなく減らしたい人の特徴
第3の特徴は、「職場関係の交流を限りなく減らしたい人」です。
サラリーマンの方々ならご存じの通り、役職が上昇するにつれて仕事絡みの交流が密になるとともに、それを断ることが難しくなっていきます。
下記のような様々な場面での参加が前提とされることも多いです。
- 歓送迎会や会社の集まり
- 顧客への接待
- 提携企業のイベント
- 企業と関係する社会行事への出席
しばしば作業とは異なるこれらの参加で自分の貴重な時間などが奪われたり、時には上の役職ほど多くの負担を強いられことが暗黙の了解になることも。その結果、「役職と実際の生活が見合っていない」というジレンマを抱える管理職の方々がいます。
逆に「会社から多くは貰えなくても、時間拘束が少なくてコストがかからない」という平社員の立場は、コストパフォーマンスという観点で最もメリットがあると見なされるかもしれません。
プライベートな時間を大切にしたい人の特徴
第4の特徴は、「サブビジネスや子育て、介護のためにプライベートの時間を確保したい人」です。
ワークライフバランスが重視される現代ですが、なお役職が上がると時間的な拘束が増え、長期の休暇が取りづらくなる傾向にあり、突然の出勤や出張が発生することも。
一方で、平社員は自らの業務に専念するだけでよいため、プライベートな時間を効率的に管理することが可能です。
それゆえに、今後独立を目指して副業に注力したり、家庭生活に集中したいと考えている方にとって、平社員としての立場が賢明な選択であるといえるでしょう。
自己犠牲の精神と流されやすさ
第5の特徴は、「自己犠牲の精神が強く、他者の意見に流されがちな性質を持つ人」です。
リーダーの位置に立つほど、様々な決断を迫られるシーンが増えてきます。部下の数が増えれば増えるほど、そこには多様な考えや対立する意見が交錯します。
もしリーダーが部下の感情に過度に同調し、頻繁に方針を変更するようなことがあれば、業務は停滞してしまいます。彼らの声に耳を貸しつつも、揺るぎない決意をもって、時には強引にでも自己決定を下せる人物が、経営層や管理職には適していると言えます。
一方で、「自らの意見を抑えてつい他者に同意してしまう」といった方は、一般社員として具体的な業務に従事する方が適しているかもしれません。
プレッシャーに弱い
第6の特徴は、「プレッシャーに弱い」といった性質を持つ人。
管理職に就任すると、経営陣から厳しい要請を受けたり、部下のフォローをする必要が出てきます。更には経営層になれば、トラブル解決のため関係者に説明責任を持ったり、案件の方向性を自分で決めるといった重責が発生し、精神的な重圧が増し、著しく心に大きな負担がかかることになります。
このように、「プレッシャーに弱い」という人は、求められる職務を果たすことが困難であることがありえます。
逆に、困難な状況に直面するほどに「よし、これはチャレンジだ！」と意気揚々とするタイプの人が、管理職や経営層に適しているでしょう。
自分自身で「プレッシャーに弱い」と感じるのであれば、責任の度合いが比較的軽い仕事を通じて、しっかりとした役割を果たすことがふさわしいと判断できるかもしれません。
共感を持てない人の会社生活
最後に挙げられる第7の特徴は、「会社の理念や方針に共感できない人」がいます。
企業の理念や方針に賛同できなければ、経営陣やマネージャーとしての有能な働きは期待できないでしょう。どんなに「会社をより良く」しようと尽力しても、万が一それが企業の理念や方針に反する内容であれば、それが成果へと結びつくことはありません。
組織とは、みんなで同じ目標に向かって努める集団です。特に意思決定の重要性が増す上層部においては、組織と個人の価値観が合致しているかどうかが極めて大切です。
もしも「会社の理念や方針に共感できない」と感じるのであれば、転職を考えるのが賢明かもしれません。
一方で給与や福利厚生、ワークライフバランス、専門性の向上などが魅力として感じられ、現状に満足している人もいるかもしれません。その場合は、出世を目指さずリラックスして定型業務に徹することで、満足感を持ちながら働くことも一つの道です。
平社員であることに恥じる必要はない！
いかがでしたでしょうか。今回は出世を望まない「平社員が適している人の特徴」についてまとめてみましたが、人々にはそれぞれ異なる価値観や生き方があり、「正しい」と定義することはできません。
人生はただ一度しかありませんので、後悔のないよう、会社内で出世することだけにとらわれず、自分に適したキャリアプランを考えていくことをお勧めします。この記事が、皆さまの人生設計の一助となれば幸いです。
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